性能高度化技術開発グループ
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[研究の概要]

当グループでは、軽水炉の安全性能向上に貢献するため、通常時~事故時までの炉心・燃料材料のふるまいをメカニズム面まで掘り下げて評価し、モデルや評価手法を高度化することを目指した研究を行っています。現行の燃料・材料のみならず、高度化燃料や改良型燃料・材料も研究対象です。成果は規制基準の科学的合理性向上、設計時の安全裕度向上、福島第一原発の廃止措置等のための基礎知見やデータとして反映します。
(1)核分裂生成物挙動解明に向けた基礎研究
(2)炉心溶融進展シミュレーション技術開発
(3)安全かつ合理的な廃炉完遂を支える材料の長期健全性・性状評価技術開発

MAリサイクルに関する主な研究項目
本グループの主な研究項目

[最近のトピックス]

●セシウムホウ酸化合物の蒸気圧測定(詳細

福島第一原発(1F)等のBWRでは制御材に炭化ホウ素が用いられています。セシウムとホウ素は安定な化合物を形成するため、事故時のセシウムの化学形態は複合ホウ酸化物であると予想されています。セシウムの挙動を評価するためには化合物の熱力学データが必要ですが、セシウムの複合ホウ酸化物については、信頼できるデータがありません。そこで、セシウムホウ酸化合物を合成して高温質量分析装置による平衡蒸気圧測定を行うことにより、精度の高い熱力学データの整備を開始しました。

●B化合物の酸化・放出速度データ取得・解析(詳細

B4C制御棒ブレード溶融崩落時、Fe-Bなど安定なB4C-SS溶融化合物が生成し、その結果B放出が抑制され、FP化学形が変化する可能性があります。そこで、雰囲気依存性を考慮したFP放出モデルと化学平衡計算により、 B4C-SS溶融化合物生成がB放出速度の変化及びCs, Iの放出化学形変化に与える影響を推定して、不確かさの大きいB放出量が放出・移行時のCs, I化学形の変化に与える影響を解明します。そのために、B放出挙動評価試験等を実施して評価する、あるは、模擬燃料等を用いたFP放出移行再現試験を実施して評価・解析を行うことで、実験・解析条件検討に資するようにします。

●ステンレス鋼へのセシウム付着挙動(1)(詳細

1Fにおけるデブリ取出し等作業時の作業員の被曝を管理する上では、原子炉構造物に付着した放射性セシウム(Cs)からの高エネルギー放射線による被曝を評価することが重要になります。事故時の構造材の一部は高温を経験したことが推察され、このような高温ではCsは構造材元素と化学反応を生じて吸着する「化学吸着」が生じるといわれています。ところが、Csの化学吸着付着挙動についてはほとんど調べられていません。そこで我々は、Csの化学吸着挙動を含めて、付着挙動をメカニズムの面から明らかにするための研究を開始し、構造材であるステンレス鋼へのCs吸着実験を実施して吸着層表面を評価しました。。

●ステンレス鋼へのセシウム付着挙動(2)(詳細

Csの化学吸着挙動を含めて、付着挙動のメカニズムをさらに詳細に評価するために、Cs吸着実験によりステンレス鋼に形成された吸着層の断面を評価しました。

●第一原理計算によるCs-Si-Fe-O系化合物の相安定性評価(詳細

CsがSS等の構造材に化学吸着して生成した化合物を特定して化学状態や化学特性を評価するため、Csの化学吸着実験*と吸着生成物の分析及びその解析による吸着メカニズムの解明を目的として、 CsOHを蒸発させてSS表面に化学吸着させる実験を行い、評価してきました。しかしながら、過去にサンディエ国立研究所(SNL)で行われたCs化学吸着実験の結果とは必ずしも一致していません。そこで、SS等の構造材表面に形成されるCs化合物特定のための基礎的知見として、Cs-Si-O系化合物とCs-Si-Fe-O系化合物の安定性を第一原理計算により評価しました。

●圧力容器下部ヘッド破損挙動評価手法開発(詳細

東京電力福島第一原子力発電所(福島第一原発)の事故進展解析技術を高度化して炉内状況の推定に役立てるため、我々は溶融燃料が落下した際の圧力容器下部ヘッドの破損挙動を評価するための研究開発を進めています。 本研究では、溶融燃料の挙動を把握するための数値流体力学に基づく熱流動解析、及び熱流動解析により得られる表面温度や圧力等を境界条件とする構造解析(熱弾塑性クリープ解析) を組合せた熱流動・構造連成解析手法の整備と、破損箇所や時間を推定する手法として、クリープ変形に伴う材料の損傷程度を評価する手法の整備を進めています。

●チェルノブイリ事故30周年国際フォーラムでの講演(詳細

事故を生じた原子炉の廃止措置の推進と世界の原子力の安全性向上のための新たなステップとするため、ウクライナ科学アカデミー等の主催によりチェルノブイリ事故30周年を記念して開催された国際フォーラム「原子力の安全性向上に向けたチェルノブイリの教訓の活用に係る国際フォーラム」に参加し、JAEAからの坂田特別顧問による招待講演「世界の原子力安全の国際的保証を追求する国際コミュニティ」における技術サポートを行いました。講演で述べた原子力安全性向上に係わる国際協力の必要性は、フォーラムの公式な宣言としても採択されました。
(フォーラムURL http://icd.kpi.ua/

Publication

発表論文、国際会議発表等

-2016-
Di Lemma, F. G.、三輪 周平、逢坂 正彦
Di Lemma, F. G.、中島 邦久、山下 真一郎、逢坂 正彦
FP挙動研究チーム
三輪 周平、山下 真一郎、逢坂 正彦
井岡 郁夫、栗木 良郎、岩月 仁、久保 真治、勝山 仁哉、稲垣 嘉之
岡根 哲夫、小畠 雅明、佐藤 勇、小林 啓介、逢坂 正彦、山上 浩志
-2015-
三輪 周平、山下 真一郎、石見 明洋、逢坂 正彦、天谷 政樹、田中 康介、永瀬 文久
4th International Symposium on Innovative Nuclear Energy Systems (INES-4)
三輪 周平、逢坂 正彦、野崎 貴大、有馬 立身、出光 一哉
Nuclear Materials Conference 2014 (NuMat 2014)
井岡 郁夫、栗木 良郎、岩月 仁、久保 真治、稲垣 嘉之
23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23)
Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM)
佐藤 勇、前田 宏治、須藤 光雄、逢坂 正彦、臼杵 俊之、小山 真一
圷 葉子、田中 康介、逢坂 正彦
田口 富嗣、井川 直樹、美留町 厚、朝岡 秀人、三輪 周平、逢坂 正彦
7th International Symposium on Surface Science (ISSS-7)
西 剛史、中島 邦久、高野 公秀、倉田 正輝、有田 裕二
Nuclear Materials Conference 2014 (NuMat 2014)
鈴木 知史、吉田 啓之、Shuh, D. K.、鈴木 伸一、矢板 毅
23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23)
Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM)
高井 俊秀、中島 邦久、古川 智弘
-2014-
大洗研福島技術開発特別チーム、福島燃料材料試験部、技術開発部
-2013-
三輪 周平、天谷 政樹、田中 康介、逢坂 正彦、永瀬 文久

※ご覧の成果一覧は研究開発成果検索・閲覧システム(JOPSS)より自動生成しています。

Member

グループリーダー

逢坂 正彦
OSAKA Masahiko

職員

井岡 郁夫
IOKA Ikuo
中野 純一
NAKANO Junichi
中島 邦久
NAKAJIMA Kunihisa
鈴木 知史
SUZUKI Chikashi
三輪 周平
MIWA Shuhei
鈴木 恵理子
SUZUKI Eriko
高田 準太郎
TAKADA Juntaro
江幡 功栄
EBATA Koei
萩谷 幸宏
HAGIYA Yukihiro
寺門 宙
TERAKADO Hiroshi
宮原 直哉
MIYAHARA Naoya
藤本 美知代
FUJIMOTO Michiyo

兼務

上野 文義
UENO Fumiyoshi
塚田 隆
TSUKADA Takashi
山下 真一郎
YAMASHITA Shinichiro
倉田 正輝
KURATA Masaki
田中 康介
TANAKA Kosuke
須山 賢也
SUYAMA Kenya
奥村 啓介
OKUMURA Keisuke
高野 公秀
TAKANO Masahide
岡根 哲夫
OKANE Tetsuo
須藤 彩子
SUDO Ayako
菊地 啓修
KIKUCHI Hironobu
本岡 隆文
MOTOOKA Takafumi
佐藤 智徳
SATO Tomonori
相馬 康孝
SOMA Yasutaka
加治 芳行
KAJI Yoshiyuki
根本 義之
NEMOTO Yoshiyuki
勝山 仁哉
KATSUYAMA Jinya
米川 夏津夫
YONEKAWA Kazuo

Contact Infomation

日本原子力研究開発機構
原子力科学研究部門 原子力基礎工学研究センター
軽水炉基盤技術開発ディビジョン 性能高度化技術開発グループ

原子力科学研究所内 第1研究棟311号室

茨城県那珂郡東海村大字白方2番地4
JR常磐線東海駅下車、タクシーで約10分、バスで約15分

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