当グループで検討しているADSでは、冷却材および核破砕ターゲットに液体鉛ビスマス(LBE)を用いることを想定しています。 LBEは他の冷却材(水、ナトリウム)と比較して、中性子効率が良好である点、 またナトリウムのように水や空気と激しく反応せず、化学的に安定である点などが長所として挙げられます。 一方で、LBEは鋼材に対する腐食性が比較的強いため、腐食に耐える材料の開発、使用環境条件(温度、含有酸素濃度など) の影響に関する研究が重要となります。

下の図は、温度550℃、酸素濃度3.2e-4 [%]の流れのないLBE環境下で、3000時間の腐食試験を行った結果を示しています。 この結果から、フェライト鋼よりもオーステナイト鋼の方が腐食量が多い傾向にあること、 フェライト鋼については、クロム(Cr)の含有量と腐食量に相関があることがわかります。 またシリコン(Si)の添加が耐食性の増加に有効であることなどがわかってきています。

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