線量体系の解説
放射線防護のために定義されている線量とその相互関係
原子力施設などでは、放射線を発生させる線源(放射性核種)の存在する場所は特定され、通常の場合は線源に対面して作業するものと考えられます。 そのため、作業者は線量計を体の前面に装着します。福島第一原発事故後の公衆の線量測定においても、線量計は体の前面に装着しております。 しかし、放射性核種は広く環境中に沈着しており、例えば体の背面からの放射線に関して、人体が線量計に対して遮へい体として作用することも想定されます。 そこで、環境中に核種が沈着した条件について、「実効線量」、「周辺線量当量」及び「個人線量当量」の互いの関係を比較できるデータを解析しました [3,4]。 また、福島第一原発事故後の被ばく線量評価に役立てるよう、土壌に分布した放射性セシウムの放射能濃度から「実効線量」、 「個人線量当量」及び「周辺線量当量」を求める換算係数を解析しました(図2)。 | |||
図2: 図1の(b)に示すイメージ図のような被ばくについて、我々の研究で明らかにした換算係数と放射線防護のために定義された線量の関係。 |
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関連論文
[1] ICRP Publication 60 (1991).
[2] ICRP Publication 103 (2007). [3] D. Satoh et al., J. Nucl. Sci. Technol., 53, 69-81, (2016). [4] D. Satoh et al., J. Nucl. Sci. Technol., 54, 1018-1027, (2017). |
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