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成果報告

AESJ核データ部会賞を受賞しました

原子力基礎工学研究センター核変換システム研究開発グループの岩元大樹研究副主幹とJ-PARCセンター核変換ディビジョンの明午伸一郎研究主席は、「高励起原子核の核分裂確率の統一的な記述」に係る研究成果により、令和2年9月16日に日本原子力学会核データ部会賞(学術賞)受賞しました。

原子核に高エネルギーの陽子が衝突することで生まれる中性子やミュオンなどの二次粒子は、基礎物理学、物質生命科学および産業応用の研究に利用されますが、残留した原子核は高い励起状態となり放射能を持つため、その生成量を正確に見積もる必要があります。本研究では、この高い励起状態の原子核が核分裂する確率を、様々な標的核、入射粒子および入射エネルギーに対して統一的に記述できるモデルを開発しました。

本研究の成果により、高エネルギー核反応による放射性核種生成量の予測精度の向上が期待できます。