ワークショップの概要
東京電力福島第一原子力発電所では、燃料の溶融が進展して重大事故に至りました。そこで、軽水炉事故時の事象進展を遅らせ、かつ水素発生量を低減することが可能な「事故耐性燃料」の開発が世界的な潮流となっています。カーボンニュートラルへ原子力が確実に貢献していくためには軽水炉の活用が不可欠であり、事故耐性燃料導入の意義は極めて大きいと考えられます。世界の開発状況を鑑みると、米国では2020年代に事故耐性燃料の実用化が予定されています。これらの状況を踏まえ、我が国として総力を結集して、国産の事故耐性燃料の早期実用化を目指し、軽水炉の安全性向上に寄与すべく、関係者が一堂に会する国内での第2回目のワークショップを前回(2022年3月11日開催)に続き開催します。
事故耐性燃料の開発状況や技術的なトピックスを共有し、今後の開発の進め方について議論しました。
イントロダクション 資料
『事故耐性燃料導入への期待』 大田 悠平 氏(経済産業省資源エネルギー庁)
基調講演 資料
『ATFの挑戦』 更田 豊志 氏(前・原子力規制委員会委員長)
『知識の総合化と継続的安全性向上』 関村 直人 氏(東京大学大学院)
講演 資料
『原子力システム研究開発事業での事故耐性燃料の開発』 阿部 弘亨 氏(東京大学大学院 工学系研究科)
『原子力の安全性向上に資する技術開発事業での事故耐性燃料の開発』 山下 真一郎 氏(JAEA 原子力基礎工学研究センター)
パネルディスカッション・総合討論 参加者・資料
北野 剛司 氏(原子力規制庁技術基盤グループ)
村上 望 氏(日本原子力学会標準委員会 システム安全専門部会)『炉心燃料分科会における 先行照射に向けた検討について』
小原 教弘 氏(原子力エネルギー協議会 ATFワーキンググループ)
阿部 弘亨 氏(東京大学大学院 工学系研究科)
山下 真一郎 氏(日本原子力研究開発機構 原子力基礎工学研究センター)